寄稿

「オリゴ転移」研究進展に期待ー第3回東アジア食道がんフォーラムに参加して

国立がん研究センター中央病院 頭頸部・食道内科 山本 駿

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 日本食道学会(理事長:浜松医科大学外科学第二講座教授・竹内裕也氏)では、2021年4月より食道がんの発生頻度が高い東アジアのオピニオンリーダーによる協力の下、国際的なカンファレンスを継続的に行ってきました。当初は新型コロナウイルス感染症のパンデミックもありウェブ開催でしたが、2024年から現地開催に移行しています。

 食道がんに対する現在の治療体系は、早期から進行例まで多様な根治的戦略が構築されていますが、切除不能な進行・再発がんに対してはいまだ緩和的な薬物療法が治療の中心となっています。しかし近年、免疫チェックポイント阻害薬をはじめとする薬物療法の急速な進歩や、腫瘍の生物学的な特徴に関するエビデンスが集積されたことで、これまで根治が困難とされていた初診時の切除不能進行・再発がんの一部において、根治を目指しうる対象として「オリゴ転移」の概念が広まってきています。

 しかし、どのような対象が食道がんのオリゴ転移に該当するのか、またオリゴ転移に対する局所療法の効果は期待できるのかなど、依然として十分なエビデンスが確立されていません。こうした背景から、現在、日本臨床腫瘍研究グループ(JCOG)食道がんグループが中心となりoligometastatic esophageal squamous cell carcinoma(OMESQ)プロジェクトが進行しています。

 5月17日に国立がん研究センターで開催されたthe 3rd East Asia Esophageal Cancer Forum(第3回東アジア食道がんフォーラム)では、“Optimizing the Management of Oligometastatic Disease With Immune Checkpoint Inhibitors”をテーマに、東アジア各国の標準治療を踏まえながら、オリゴ転移に関するOMESQプロジェクトの進捗や将来展望について議論が行われました。本稿ではその要点を解説します。

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