咽頭痛にステロイドの議論、再び
研究の背景:微妙な問題は繰り返し議論される
咽頭炎(sore throat)に対するステロイドの効果に関する議論は、この連載でもやった(「感染症患者にステロイドはご法度か」)。微妙な結果をもたらす臨床試験は多い。動物や細胞を使った基礎医学的実験と異なり、被験者のheterogeneityが強い臨床試験では、はっきりした臨床アウトカムや再現性を担保するのが難しい。よって1つの臨床試験が発表されても、すぐに「じゃ、そういうことで」といってプラクティスを変えることはむしろ稀である。通常は、同様のテーマで行われた臨床試験の追試を待つ。あるいは、そうした研究をまとめたシステマティック・レビューやメタ分析も有用だ。
そんなわけで、今回、sore throatに対するステロイド治療のメタ分析*1が発表されたので紹介したい。
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岩田 健太郎(いわた けんたろう)

1971年、島根県生まれ。島根医科大学卒業後、沖縄県立中部病院、コロンビア大学セントルークス・ルーズベルト病院、アルバートアインシュタイン医科大学ベスイスラエル・メディカルセンター、北京インターナショナルSOSクリニック、亀田総合病院を経て、2008年より神戸大学大学院医学研究科教授(微生物感染症学講座感染治療学分野)・神戸大学医学部付属病院感染症内科診療科長。 著書に『悪魔の味方 — 米国医療の現場から』『感染症は実在しない — 構造構成的感染症学』など、編著に『診断のゲシュタルトとデギュスタシオン』『医療につける薬 — 内田樹・鷲田清一に聞く』など多数。
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