機械的血栓回収療法は脳底動脈閉塞にも有効

中国・ATTENTION試験、BAOCHE試験

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研究の背景:脳底動脈閉塞による脳梗塞に対するMTのエビデンスは限られている

 機械的血栓回収療法(mechanical thrombectomy:MT)は内頸動脈系の閉塞性病変に対するエビデンスがあり、「行われるべき治療」とされている。一方、脳底動脈閉塞による脳梗塞に対するMTの効果とリスクを調査した試験のデータは限られている。重篤な病態に陥るリスクが高い脳底動脈閉塞に対するMTの有効性を示す初めての報告が、中国から2件(ATTENTION試験、BAOCHE試験)、10月13日にN Engl J Medに同時掲載(N Engl J Med 2022; 387: 1361-13721373-1384)されたので紹介する。

橋本 洋一郎(はしもと よういちろう)

済生会熊本病院脳卒中センター特別顧問。1981年鹿児島大学医学部卒・熊本大学第一内科入局、1984年国立循環器病センター、1987年熊大第一内科、1993年熊本市民病院神経内科、2022年より現職。専門は脳梗塞、頭痛、禁煙支援、リハビリテーション、医療連携。急性期病院の医師として脳卒中診療ネットワーク構築の中でいろいろな活動を行っている。日本脳卒中学会・日本頭痛学会・日本禁煙学会の理事。

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