ドクターズアイ 橋本洋一郎(脳卒中)

不妊治療後の脳卒中リスク、その管理は

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研究の背景:不妊治療と脳卒中との関連、検討結果は一貫せず

 米国における妊娠関連死の7%は脳卒中によるものである。生殖補助医療(assisted reproductive technology:ART)の利用は過去10年間で約2倍に増加しており、米国における全出生児のおよそ2%がなんらかのARTを利用して誕生している。不妊治療の増加に伴い、不妊治療と脳卒中との関連を検討する多くの研究が行われているが、一貫した結果は得られていない。

 不妊治療を受けた女性における出産後の出血性脳卒中および虚血性脳卒中による入院リスクを評価するため、全国再入院データベースを用いて2010〜18年に出産した女性3,133万9,991例を対象とした人口ベースの後ろ向きコホート研究が行われたので紹介する(JAMA Netw Open 2023; 6: e2331470)。

橋本 洋一郎(はしもと よういちろう)

済生会熊本病院脳卒中センター特別顧問。1981年鹿児島大学医学部卒・熊本大学第一内科入局、1984年国立循環器病センター、1987年熊大第一内科、1993年熊本市民病院神経内科、2022年より現職。専門は脳梗塞、頭痛、禁煙支援、リハビリテーション、医療連携。急性期病院の医師として脳卒中診療ネットワーク構築の中で多彩な活動を行っている。日本脳卒中学会名誉会員、日本頭痛学会・日本禁煙学会の理事。

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