Behavioral and Psychological Symptoms of Dementia(BPSD)とは、認知症に伴う行動・心理症状を指す。具体的な症状として、抑うつ、妄想、幻覚、興奮、暴力、異食、徘徊などがある。認知症患者にBPSDが出現すると、介護者の負担がより増大することから、患者だけでなく家族などの介護者のQOL低下や医療費の増大といった問題点が指摘されている。かかりつけ医500人を対象とした2015年度調査では、認知症患者の家族が最も困る症状は物忘れと興奮性BPSDであった。それに対し、かかりつけ医の半数以上が向精神薬の処方で対応しているという。 (監修:三重大学大学院医学系研究科神経病態内科学教授・冨本秀和氏) ■関連記事 認知症のBPSDに対する「回想法」とは? 向精神薬は全BPSDに有効ではない BPSDに適用外の認知症治療どう使う? <!-- .read-more-btn{ display:none!important; } -->